フィラリア症蚊が媒介して感染する病気からワンちゃんを守ろう
フィラリア症ってどういう病気なの?
フィラリア症は、線虫類に属する犬糸状虫(学名:Dirofilaria immitis)が心臓と肺動脈に寄生することによって起こる病気です。
心臓に寄生する血液循環が悪くなり、様々な循環器障害を引き起こし、死に至ることもある病気です。蚊が媒介して感染するため、予防をせずに過ごす機会が多くなれば、それだけ感染の確率は高くなります。
具体的にどんな症状が出るの?
親虫が心臓と肺動脈にいるため血液が悪くなって、それに関する症状が出てきます。ほとんどの場合、慢性性経過をたどりますが、急性症状を示す場合もあります。
初期症状(軽度)
- 咳をする。
- 運動や散歩を嫌う。
- 痩せてくる。
- 毛艶が悪くなる。
- 食欲が無くなる。
- 散歩や運動後に失神する。
- 呼吸が浅く早くなる。
症状が進むと(重度)
- 貧血(口や眼の粘膜が白い)
- 復水(お腹が出てくる)
- 血尿(赤みを帯びた尿をする)
検査とはどういうものなの?
感染の有無を知る検査には、血液検査が一般的です。免疫学的診断またはミクロフィラリア(子虫)検査があります。
フィラリア症は蚊が媒介して感染します。よって、蚊が飛んでいる期間(気温15度以上)に予防をしないで過ごすと、それだけ感染する確立は高くなります。予防薬を飲まずにこの期間を過ごした犬は、先ず、獣医師に相談し、検査を受けることが重要です。
予防する方法はないの?
現在予防法が確立され、広く行われています。
まずは、フィラリア症に感染しているかどうかを検査し、感染していないことが判ったら予防薬を飲ませてあげます。
このお薬は、蚊から感染した幼虫が心臓にたどり着く迄(約4カ月)に殺減するもので、月1回飲ませてあげるだけで確実に予防できます。
もしフィラリアに感染していたら
臨床症状、X線検査、超音波検査や血液検査などの結果を総合的に診断して、症状の程度により適切な処理(親虫や子虫の駆除)を行ってから予防薬を飲ませます。